Amazon Elasticsearch ServiceでKibanaを利用する

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みなさんこんにちは。配信/インフラチームの佐々木と申します。adstirの配信サーバの開発とインフラを担当しております。

今回はAmazon Elasticsearch ServiceとKibanaを利用したデータの可視化について書きたいと思います。

ElasticsearchとKibanaについて

両方とも有名なミドルウェアなので詳細な説明は省きますが、端的に言うとElasticsearchは全文検索エンジンでKibanaがそれを可視化するためのWEB-GUI(中身はNode.js)になります。

ポイントとしてはElasticsearchもKibanaもオープンソースで公開されているのですが、両方ともAWSのマネージドサービスとしても提供されているため、構築と運用の負担が非常に軽いという点があります。(もちろんEC2を利用する事もできますし、AWS以外の環境でも利用は可能です。) 開発元が同一なため親和性が高く、今後はバージョンも統一されていくようです(現在は5.x) Kibanaは以前のバージョンではダッシュボードは黒をベースとしたUIでしたが、このバージョンは非常にカラフルなデザインになっております。

ちなみに余談ですが正しくは”ElasticSearch”ではなく”Elasticsearch”となります。ですがちょっと長いのでこのブログではESと略させていただきます。

データのフロー

ESはWEB-APIとして動作するのですが、Fluentdでプラグインが用意されているためそれを利用するケースが多いです。 直接POSTしても良いのですが、Fluentdを利用した方が簡単かつフレキシブルに使えます。流れとしては

Fluentd -> ES -> Kibana

となりますが、データをS3に保存する場合は以下のような流れが良さそうです。

Fluentd -> S3 -> Lambda -> ES -> Kibana

今回は前者の手順を記載いたします。

構築手順

1. AmazonESとKibanaのセットアップ

セットアップ自体は非常に簡単で、ものの数分で終わります。(作成の待ち時間がそれなりにありますが)AWSさまさまと言ったところです。

ESのダッシュボードでCreate a new domainをクリックします。 スクリーンショット 2017-06-15 18.36.03

Domain名とバージョンを指定しNextをクリックします。 スクリーンショット 2017-06-15 18.36.59

インスタンス数やスペックなどを指定しNextをクリックします。 スクリーンショット 2017-06-15 18.37.52

最後にアクセスポリシーを設定し、Confirm and createをクリックします。 スクリーンショット 2017-06-15 18.39.40

10分程度待てば作成が完了します。同時にKibanaも使える状態になっています。 スクリーンショット 2017-06-15 18.40.28

2. Fluentd設定

下準備としてはFluentdとfluent-plugin-aws-elasticsearch-serviceをインストールしている必要があります。送信先にESのURLを指定します。

3. ES設定

簡単な使い方をするのであれば設定は特に必要ありません。データがインサートされればそのまま使えるようになります。

4.Kibana設定

まずIndexの設定をする必要があります。ManagementでIndex Patternsをクリックします。 スクリーンショット 2017-06-20 12.40.21

Add Newをクリックします。 スクリーンショット 2017-06-20 12.41.07

作成したインデックスのパターンを入力し、Createをクリックします。 スクリーンショット 2017-06-21 11.58.45

登録したインデックスのデータは、Discoverから確認できます。この例ではscore_Xというランダム数値のデータを使用しています。 スクリーンショット 2017-06-21 11.56.59

次にインデックスからグラフを作成します。今回は折れ線グラフを作成しますので、VisualizeでLine chartを選択します。 スクリーンショット-2017-06-22-12.01.21

対象のインデックスを選択します。 スクリーンショット 2017-06-21 12.01.46

Y-Axisに対象のデータを登録し、X-AxisでDate Histogramを選択すれば時系列の折れ線グラフが出来ます。設定したらSaveをクリックします。 スクリーンショット 2017-06-21 12.23.32

あとはDashboardで作成したグラフを貼り付けます。KibanaはDashboardが自由にカスタマイズ出来、例えばWEBサーバのレイテンシを確認しながら生のログを見るといった使い方が出来ます。 スクリーンショット 2017-06-21 12.44.18

以上が構築手順になります。

最後に

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